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Wolverhamptonを過ぎてからはブラックカントリーと言われるエリアです。産業革命時代には工場が多く一般家庭の裏庭でも鍛冶屋さんとして鉄のチェーンを作る家庭も多かった為に、いつも黒い煙に包まれて、毎日玄関先を掃いても1日の終わりにはススだらけになっていたそうで、ブラックカントリーと呼ばれるようになったのだとか。 このあたりに来ると写真のような旗を頻繁に見かけますが、これはブラックカントリーの旗です。 旗には地域の歴史と特徴が詰まっているようです。 白い三角形=ガラス工場の円錐形の煙突 黒い部分=昼間は煙やススで真っ黒け 赤い部分=夜は鍛冶屋やガラス工場の炎で空が赤く染まる チェーン=多くの人が行っていたチェーン作りを中心に繁栄した場所 Stafford & Worcester 運河からStourbridge 運河の入り口であるStourton Junctionまでは、この地域で特徴的な赤い岩肌と深緑色の木々に包まれた森の中のクルーズです。 Junctionで4つの連続ロックを上り、私のお気に入りの場所で停泊。特に訪問者用停泊場所という訳ではありませんが、ボート1艇分だけ護岸が整備されているので、近くにボートが停泊する可能性は極めて低く、目の前に広がる景色を独り占めできる秘密の場所です。 翌日はStourbridge16と呼ばれる16連続ロックです。これより先は市街地を通る為、のんびりした気持ちで停泊できる場所はしばらくありません。もし途中で安全な停泊場所を見つけることが出来なければ、もっと先まで進んでDelph 8rennzoku ロックも通過しなくてはなりません。自分の安全は自分で守らなければいけないので、最悪の場合には24のロックを通過する覚悟をしました。 とりあえずはお気に入りの場所でのんびりと馬を眺めて、ここでたっぷりと自然を満喫して行くことにしました。 午後~日が沈むまで7時間もの間、ぼ~っと馬を眺めて過ごし、充電完了! 「一人で何もしないで景色を眺めている時間って贅沢だなぁ」と思いました。 さて、翌朝元気に出発です! 16連続の途中、ボランティアロックキーパーが現れて手伝ってくれました。でもCanal&River Trustの正式なボランティアではありません。彼の名前はジョン。この運河の近くに住んでいて、おそらく軽度の知的障害があると思いますが、とにかくロックワークが好きなのです。 その昔あるボートマンから1940年代に製造されたレア物のウィンドレスを譲り受け、ジョンはそのウィンドレスでロックワークを手伝ってくれます。 少々シャイで控えめな彼は 「このウィンドレスは僕が頑張ったから、そのご褒美として譲り受けた大切なウィンドレスだ」と教えてくれました。 ハンドル部分にテープを貼ってその上に大きな文字でJohnと書いてあります。 「絶対に運河に落とさないようにしないとね。私は何度か落としてしまって、強力磁石でウィンドレスを釣り上げるのに大変だったわ」というと、ジョンに笑われました。彼はまだウィンドレスを運河に落としたことがないそうです。 ジョンは3年前に私と初めて出会った時のロックも、その時の状況もちゃんと覚えてくれていました。 何だか嬉しいです。 途中ジョンが手伝ってくれたので、比較的トントンと16連続ロックを上り、予定していた時間よりもやや早いテンポで進んだので、思わず勢いで「Delph8連続まで行ってしまえ!」と先に進んだ為、本日のクルーズ時間は休憩なしの7.5時間、合計24のロックを通過しました。 今回の一人クルーズで最長クルーズとなり、くたびれました。 停泊場所は、Brierley HillにあるMerry Hill 大型ショッピングセンターを見下ろす丘の上です。 停泊後、腰を下ろしてビールを開け、翌日は休日にすることに決めました。 さて、今日は休日~! 「自分へのご褒美で何か買おうかな?」とマスクをしてショッピングセンターに行きました。 何だか緑のないコンクリートやプラスチック、ガラスに囲まれて、皆マスクをして巨大な建物の中を歩いている様子が異様に感じました。 4時間ふらふら歩いて見ても、特に何が欲しいという訳ではなかったので、買ったものはTシャツ1枚だけ。 明日は30度越えで暑くなるという天気予報を見なければ、多分このTシャツも買わなかったと思います。 ご褒美どころか、楽しいとか幸せとか感じることもなく、ただ歩き疲れてしまいました。無駄な休日を過ごした気分で少々ブルーです。 そんなところへアンディから電話がありました! 明日から3日間休みになったので、ボートに来るそうです。 ここ、ブレアリーヒルからバーミンガムまではロックが1つだけ、5時間位のクルーズで着いてしまう距離。 という事は、アンディが一緒だったら急激に「お一人様クルーズ」が終了間近になってしまうかもしれません。 「アンディには来てもらいたいけど、お一人様クルーズはまだ終わりたくな~い!」 というのが、本音です。 さて、どこまで進むだろう…。 WombourneからBrierley Hillまでの2日間をまとめて動画にしてみました。 (運転しながら画面を確認できずに撮っているので、美しい画像ではないです。ご了承を!) とりあえずは雰囲気だけでも伝わると良いのですが…。
by captainpook
| 2020-07-30 02:01
| お一人様クルーズ
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