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壊れたロックの修理が終わり通行できるようになったとの報告メールが入ったのが午後3時半。それから運河はラッシュアワーのようでした。次から次へとボートが行き交うこと4〜5時間。やっと落ち着いたと思ったら夜9時近くになっていました。私の前に2艇、後ろに3艇のボートが私と同様の考えで、翌日に出発をするつもりのようです。これは日暮れ時の写真です。ラッシュの後の平和な静けさがありました。 無風で雲ひとつない空に沈む夕日が眩しかったのですが、朝になってみると、どんよりとした重たい空。それでも朝7時に私の後ろにいたボートが出発し、間もなくもう1艇、ロックを上がってきたボートも次々と私とは反対方向に向かって通り過ぎて行きました。9:30頃少し静かになったので、私も出発準備に取り掛かり、エンジンをかけて舫をはずし、ロックに向かって舵をきりました。 私はロックを下っていきます。 このCoventry運河のロックは水位を上げる時にはゆっくりで、水位を下げる(水を抜く)時にはとても早いのが特徴です。 ロックに到着した時にちょうど上がって来たボートがロックから出てくるところだったので私はストレートにそのロックに入ることができました。ラッキー🤞 次のロックに到着したら、バウスラストをつけたボートがちょうどロック内に入ろうとしているところで、狭いロックの壁にガンガン船体をぶつけながらロック内に収まりました。彼らのロック作業を手伝いながら、奥さんが話し始めました。新しいボートのようで、このCoventry運河に停泊場所を持っているとの事。これからロンドンに行ってテムズ川にも出る予定だそう。ニュース番組でよくテムズ川が映ったりするので、テレビに出るかもしれないと嬉しそうに話す奥さん。テムズ川の流れはこの辺の川の流れより早いし、運河から川に出るときはまだ良いけど、再び運河に入る時には少々テクニックが必要、大丈夫かしらこの人達…。と思ってしまいました。 ロックを通る度に逆方向に向かうボートと小さな会話をしながら一緒にロック作業をするので、いろいろなアクセントの人に出会います。たまに訛りが強いと目が点になってしまうこともありますが、そんな時は「私、外国人です!」オーラを出して、なるべく会話をしないで済むようにやり過ごし、最後に「手伝ってくれてありがとう」と丁寧に挨拶してロックから去って行くようにしています😅 Polesworthという村で停泊して醤油を購入したかったのですが、ビジター停泊場に残っていた1艇分のスペースをうっかり通り過ぎてしまい、戻ることもできずにPolesworthでの停泊は諦めました。 少し進むと立派な豪邸が運河沿いに出現。 地図に書いてあったPooley Hallです。 「どうしよう、おそらくここはPooley カントリーパークの中、林が続くばかり、誰も停まっていない…」黒い雲が迫って来ているのに加えて林の中なので、更に暗く感じます。 「もうここでいいか。一晩だけだし、この後は線路が運河のすぐ横にくるからうるさいかもしれないし…」という事で、停泊する事にしました。ロープを舫うところがないので停泊用のピンをハンマーで地面に打ち込みます。 前後のロープを固定して、雨対策で船尾部分にカバーをかけ、キャビンに足を入れた途端に大粒の雨が降り始めました。 ギリギリセーフでまたラッキー🤞 夕食に日本の味が食べたくなって、日本食を詰めた引き出しを見てみました。「乾燥ひじき」が料理して〜と主張していたので、早速日本食クッキング! 大豆が無くて、ベークドビーンズに使うハリコットという豆を大豆の代わりに使用しましたが、多かったので半分はトマトの缶詰とトマトピューレを加えて手作りベークドビーンズにしました。 この時に日本から持ってきた醤油がとうとう切れてしまいました。次の買い物の機会には必ずキッコーマンを買わなくては! 余った分は日本の味が恋しくなるまで小分に冷凍保存😊 翌日は出発前に朝食を食べながら2つのアプリで天気予報をチェック。気象庁のアプリは午後から雨、BBC天気予報では1時間後から70%の予報。私は気象庁の予報を軸に今日のクルーズプランを立てました。午後は雨なのでランチタイムまでには停泊できるよう朝8時半にエンジン始動、舫いを外そうとしたら後ろからボートが来たので、礼儀正しいボーターとして彼らが通り過ぎるまでま舫いを外さずに待っていました。それなのに全くスピードを落とさないで通って行くので、その引き水で船首を固定していたピンが地面から引き抜かれて運河に落ちました。ロープを運河から引き上げるとピンがありません。強力磁石で運河の底を探す事45分、結局見つからず、諦めて出発しました。 ボートが動き出して2分程で霧雨が降り出し「BBC予報で70%になってた理由はこれか?」思うと同時に雨粒が大きくなり本格的な雨になりました。念のためジプロックに運河地図を入れて置いて大正解。新しく買った運河地図だったので大切にしなくちゃ時と思っていたんです。1時間が過ぎても雨の止む気配はありません。 地図も私も完全にびしょ濡れで、寒くなってきました。舵を握りながら足踏みすると靴の中の水が動いてグシュグシュと音がします。 2時間程でもうギブアップ。雨対策をちゃんとしていなかったので、ズボンもずぶ濡れです。 橋の横にCo-opを見つけたので停泊。 舫いのロープを固定している間に空が少し明るくなってきました。 「……。何で今更止むの?」 気象庁の予報は午後から雨って書いてあったのに。BBCは気象庁でなく他の所から気象情報を手に入れているのだろうか? これからはBBCを信じようと誓いました。 キャビン内で濡れた服を着替え、靴下を脱いだら足がふやけていました。 「今日はツイてない日だから、雨が止んでも動かない方が無難、ここで一泊しよう。」 そして気分転換にCo-opに醤油を買いに行きました。店内を歩き回っても見つからないのでお店の人に聞くと、店の端っこの列の1番下の段にあるとの事、行ってみると「キッコーマンがないっ!」置いてあるのはCo-opブランドとブルードラゴン ソイソースだけ…。 日本食が食べたくなった時に醤油は必需品、もう1滴も残っていないし、いつキッコーマンが手に入るかわからないし、とりあえずここで買うしかない…。悩んだ末にCo-opブランドをカゴに入れました。購買意欲は完全に失せ、会計にいくと「大きなカゴにCo-op醤油が1本だけ?」という目で見られたので、レジの横にあった欲しくもないチョコレートを追加してしまいました。痩せようと思ってるのに…。 停泊ピンの紛失といい、雨のタイミング、Co-op醤油と悪魔のチョコレート、本当に今日はツイてない。
by captainpook
| 2020-07-09 02:00
| お一人様クルーズ
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